2008年03月30日

モメンタム(ROC)

モメンタムは、一定期間の価格の差をとることで計測できます。
モメンタムの概念は、オシレータ分析の最も基本的なものとなります。

具体的には以下の計算式になります。

モメンタム1=P1-Pn

モメンタム1を1日前のモメンタムの値とすると、P1(1日前の価格)とPn(n日前の価格)の差で表すことができます。


差ではなく比をとることで、ROC(Rate of Change)になります。

具体的には以下の計算式になります。

ROC1=100(P1/Pn)

モメンタムは差を取っているので0を中心に値が動くことになり、一方、ROCでは100を中心に値が動くことになります。
ROCは比を取っているため、価格の水準に依存しない分、ある値を超えたら順張り・逆張りといったことが、通貨ごとに最適化することなく汎用的に利用できる可能性が高いです。実際には、通貨ごとにボラティリティが違うので、異なる通貨間で共通の値で判断するというのは難しいと思われます。


それでは、実際にモメンタム(ROC)が描かれたチャートを見てみましょう。
メタトレーダーでは、インストール時から入っているモメンタム(Momentum)インディケータを用いると、ROCが計算されます。そのためROCが表示されたチャートになっています。チャートの下側にある別フレームの中で表示されている水色の線がROCです。

ROC.pngクリックで拡大

モメンタム(ROC)の動きを理解しやすくするため、基準となる100に赤い実線、またチャート上にモメンタム(ROC)と同じ期間の単純移動平均を赤い実線で追加すると以下のようになります。

ROC1.pngクリックで拡大

単純移動平均のときに述べたように、モメンタム(ROC)は単純移動平均の傾きと同じ意味があります。

すなわち、以下の関係があります。

モメンタム(ROC)が100より大きければ、同じ期間の単純移動平均は上昇します。
モメンタム(ROC)が100より小さければ、同じ期間の単純移動平均は下降します。

次回は、モメンタム(ROC)の検証を行います。


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2008年03月15日

HLバンドの検証4

前回、単純移動平均をフィルタとしてHLバンドの検証を行いました。前回の結果がたまたまフィルタとして機能しているように見えていた可能性がないわけでもないので、フィルターとして使った移動平均の期間を変えて検証をしてみましょう。
新たに検証に用いる移動平均の期間は、半年間を指す130日間、一年間を指す260日間、一年と半間を指す390日間、二年間を指す520日間を用います。
ちなみに一年間が260日間となるのは、一年間は52週(52≒365/7)となり、一週間に5日間取引されるため、260日(260=52×5)となります。

取引戦略
移動平均より日々の値が高い場合に20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、移動平均より日々の値が低い場合に20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとる取引戦略とします。
検証で新たに使う移動平均として130日間、260日間、390日間、520日間を用います。
このときの取引単位は常に固定とします。

検証対象
初期投資額:500000JPY
通貨ペア:USD/JPY、EUR/USD、GBP/USD
取引単位:10000USD、10000EUR、10000GBP
期間:2003.01.01 00:00 - 2008.02.01 00:00
過去データ:MetaQuotes
接続先:FXDD Demo


純損益は以下のように変化しました。
HLBansd3_p.JPGクリックで拡大

トレード数は以下のように変化しました。
HLBansd3_t.JPGクリックで拡大

プロフィットファクターは以下のように変化しました。
HLBansd3_pf.JPGクリックで拡大

最大ドローダウンは以下のように変化しました。
HLBansd3_d.JPGクリックで拡大

図の見方としては、フィルタなしは単純な20日間HLバンドを用いた取引戦略。130、260、300、390、520はそれぞれフィルタとして用いた移動平均の期間を指しています。

フィルタとして使う移動平均の期間が短い場合には、逆効果となるようです。
移動平均の長さが1年から2年ぐらいの期間のものを利用すれば、フィルタとして役に立ちそうです。
どの期間が適切なのかについては、テスト期間が長いわけではないので、差が対してわかりませんね。とりあえず、前回の検証で使っていた300日間の移動平均は比較的優秀な成績を残していたようです。

次回は、HLバンドの検証は一先ず終わりにして、別のテクニカル指標を取り上げようと思います。


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2008年03月10日

HLバンドの検証3

HLバンドで仕掛けを行なう際に単純移動平均をフィルターとして用いて検証をしてみましょう。
フィルタとして、こちらの本「伝説のトレーダー集団 タートル流投資の魔術」にあるトレンド・ポートフォリオ・フィルタを用いてみましょう。
トレンド・ポートフォリオ・フィルタとは、50日間の移動平均が300日間の移動平均より高い場合のみ買いポジションをとり、50日間の移動平均が300日間の移動平均より低い場合のみ売りポジションをとるというものです。

取引イメージは以下のようになります。

HLbands_dsma.pngクリックで拡大

チャートの見方として、仕掛けとして用いるのは、白い実線(300日移動平均)、黄色い実線(50日移動平均)、青い実線(20日Hバンド)、赤い実線(20日Lバンド)です。手仕舞いには、青い実線(20日Hバンド)と赤い実線(20日Lバンド)を用います。
青い矢印がロングポジションを取ったタイミングで、青い点線が買い持ちの状態、赤い矢印がショートポジションを取ったタイミングで、赤い点線が売り持ちの状態です。
50日間の移動平均が300日間の移動平均より高い場合に買いポジションのみをとり、50日間の移動平均が300日間の移動平均より低い場合に売りポジションのみをとっていることが確認できると思います。


また、検証するにあたって、トレンド・ポートフォリオ・フィルタよりも単純なフィルタ、300日間の移動平均より日々の値が高ければ買いポジションのみをとり、300日間の移動平均より日々の値が低ければ売りポジションのみをとるといったものについても考えてみましょう。

取引イメージは以下のようになります。

HLbands_sma.pngクリックで拡大

チャートの見方として、仕掛けとして用いるのは、白い実線(300日移動平均)、青い実線(20日Hバンド)、赤い実線(20日Lバンド)です。手仕舞いには、青い実線(20日Hバンド)と赤い実線(20日Lバンド)を用います。
青い矢印がロングポジションを取ったタイミングで、青い点線が買い持ちの状態、赤い矢印がショートポジションを取ったタイミングで、赤い点線が売り持ちの状態です。
300日間の移動平均より日々の値が高い場合に買いポジションのみをとり、300日間の移動平均より日々の値が低い場合に売りポジションのみをとっていることが確認できると思います。


フィルタのあるなしで結果がどのように変わるか検証してみましょう。

取引戦略A
20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとるをとるドテンする取引戦略をとります。

取引戦略B
300日間の移動平均より日々の値が高い場合に20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、300日間の移動平均より日々の値が低い場合に20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとる取引戦略とします。
ロングポジションの手仕舞いには20日間のLバンド、ショートポジションの手仕舞いには20日間のHバンドを用います。

取引戦略C
50日間の移動平均が300日間の移動平均より高い場合に20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、50日間の移動平均が300日間の移動平均より低い場合に20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとる取引戦略とします。
ロングポジションの手仕舞いには20日間のLバンド、ショートポジションの手仕舞いには20日間のHバンドを用います。

取引戦略A、B、Cのいずれにおいても取引単位は常に固定とします。

検証対象
初期投資額:500000JPY
通貨ペア:USD/JPY、EUR/USD、GBP/USD
取引単位:10000USD、10000EUR、10000GBP
期間:2003.01.01 00:00 - 2008.02.01 00:00
過去データ:MetaQuotes
接続先:FXDD Demo


純損益は以下のように変化しました。
HLBansd2_p.JPGクリックで拡大

トレード数は以下のように変化しました。
HLBansd2_t.JPGクリックで拡大

プロフィットファクターは以下のように変化しました。
HLBansd2_pf.JPGクリックで拡大

最大ドローダウンは以下のように変化しました。
HLBansd2_d.JPGクリックで拡大

図の見方としては、フィルタなし(A)は取引戦略Aを、フィルタあり(B)は取引戦略Bを、フィルタあり(C)は取引戦略Cを指しています。

移動平均をフィルタとして使うことで、純損益、プロフィットファクター、最大ドローダウンについて、いずれの通貨に対しても結果が改善しています。
フィルタとしての役目をしっかり果たしているといえると思います。そのため、HLバンドを使うときは、単独で使うよりも移動平均でフィルタをかけて使ったほうが良いといえるかもしれません。
取引戦略Bと取引戦略Cを比較するとどっちも対して変わらないといったところでしょうか。
もともとうまく取引できていたEUR/USDやGBP/USDでは、取引戦略Bの方が多く利益を上げ、もともとうまく取引できていなかったUSD/JPYでは、取引戦略Cの方が損失が小さくなっています。
過去に2本の移動平均のクロス2本の移動平均のクロスの検証でみたように、移動平均のクロスを用いることは、基本的には、単独で移動平均を用いることより慎重に取引することを強いるので、その影響が出ているといえるかもしれません。


次回は、パラメータが少なく検証が楽な取引戦略Bの移動平均の期間を変えることで、移動平均のフィルタかけることの有効性を検証してみようと思います。


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posted by けろり at 00:53| Comment(3) | TrackBack(0) | チャネル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年03月02日

HLバンドの検証2

仕掛けに使うHLバンドより、手仕舞いに使うHLバンドの期間を短くし検証をしてみましょう。

前回は仕掛けと手仕舞いに同じHLバンドを使っていたため、ドテンする取引戦略となっていましたが、今回は手仕舞いに使うHLバンドの期間を短くするため、ポジションを持たない期間ができることになります。

取引イメージは以下のようになります。

HLBands2.pngクリックで拡大

チャートの見方としては、仕掛けとして用いるのは、青い実線(20日Hバンド)と赤い実線(20日Lバンド)です。手仕舞いに用いるのは、黄色い実線(10日HLバンド)です。
青い矢印がロングポジションを取ったタイミングで、青い点線が買い持ちの状態、赤い矢印がショートポジションを取ったタイミングで、赤い点線が売り持ちの状態です。
バンドを抜けてたときにトレードが行われていることが確認でき、ポジションを持たない期間が発生していることも確認できます。


今回の検証では、手仕舞いにつかうHLバンドの期間を短くすることの影響を見るため、期間を変えて比較を行います。

取引戦略
20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとる取引戦略とします。
手仕舞いは、20日間、15日間、10日間、5日間、1日間の何れかのHLバンドを用います。
このときの取引単位は常に固定とします。

検証対象
初期投資額:500000JPY
通貨ペア:USD/JPY、EUR/USD、GBP/USD
取引単位:10000USD、10000EUR、10000GBP
期間:2003.01.01 00:00 - 2008.02.01 00:00
過去データ:MetaQuotes
接続先:FXDD Demo


純損益は以下のように変化しました。
HLBansd_p.JPGクリックで拡大

トレード数は以下のように変化しました。
HLBansd_t.JPGクリックで拡大

プロフィットファクターは以下のように変化しました。
HLBansd_pf.JPGクリックで拡大

最大ドローダウンは以下のように変化しました。
HLBansd_d.JPGクリックで拡大

図の見方としては、20-20であれば仕掛けに20日間のHLバンド、手仕舞いに20日間のHLバンド、20-15であれば、仕掛けに20日間のHLバンド、手仕舞いに15日間のHLバンドとなっています。

手仕舞いに使うHLバンドの期間を短くすることで、損は減りますが利益も減っていきますね。
また、手仕舞いに使うHLバンドの期間を短いと、仕切りなおす回数が増えるので、取引回数が増えます。
結果としては、手仕舞いに使うHLバンドの期間を短くするのが良いかは微妙なところですね。単純に優れた取引戦略とは言えることはなさそうです。資産の変化が安定するという意味では役に立ちそうですが、資産を大きく増やす上では、マイナスの要素が大きそうです。
これは、トレーリングストップを使った一般的な取引にも当てはまると言ったところでしょうか。

次回は、移動平均とHLバンドを用いた取引戦略を検証しようと思います。


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posted by けろり at 23:37| Comment(2) | TrackBack(0) | チャネル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

HLバンドの検証

HLバンドを用いた取引戦略を検証してみましょう

取引戦略
20日間のHバンドを上に抜けたら成り行きでロングポジションをとり、20日間のLバンドを下に抜けたら成り行きでショートポジションをとるドテンする取引戦略をとります。
このときの取引単位は常に固定とします。

検証対象
初期投資額:500000JPY
通貨ペア:USD/JPY
取引単位:10000USD
期間:2003.01.01 00:00 - 2008.02.01 00:00
過去データ:MetaQuotes
接続先:FXDD Demo

資産推移および結果を以下のようになりました。

HLBands_sim.gifクリックで拡大

総トレード数    41
勝ちトレード数(率)    15 (36.59%)
純損益    -74137.58
プロフィットファクター    0.85
期待損益    -1808.23
最大ドローダウン    200344.39 (39.54%)
1トレード当たりの最大利益    91499.32
1トレード当たりの最大損失    -31545.43
最大連続勝ちトレード数(利益)    4 (102911.39)
最大連続負けトレード数(損失)    8 (-158098.10)
最大連続利益(勝ちトレード数)    102911.39 (4)
最大連続損失(負けトレード数)    -158098.10 (8)

マイナスの結果になってしまいました。
取引がうまくいった例、うまくいかなかった例を確認してみましょう。

HLBands_s.pngクリックで拡大
うまくいった例





HLBands_f.pngクリックで拡大
うまくいかなかった例




まず、チャートの見方としては、青い実線が20日Hバンド、赤い実線が20日Lバンドとなっています。
青い矢印がロングポジションを取ったタイミングで、青い点線が買い持ちの状態、赤い矢印がショートポジションを取ったタイミングで、赤い点線が売り持ちの状態です。
バンドを抜けてたときにトレードが行われていることが確認できます。

取引がうまくいった例をみてみると、小さなゆり戻しがあってもしっかりトレンドに乗れていることがわかります。

取引がうまくいかなかった例をみてみると、レンジ相場の中で高値をでつかんで安値で手放すといった最悪な取引となっています。

この取引の手仕舞いに注目すると、HLバンドはトレイリングストップと同等の効果があると見てとれます。
手仕舞いのHLバンドの期間を短くすることで、タイトなトレーリングストップとして活用できることがわかります。
そのため、次回は手仕舞いのときのHLバンドを短くし検証を行います。


ちなみに、同じ期間についてEUR/USDを対象に同じ取引を行うと、比較的まともな結果になります。

資産推移および結果を以下のようになりました。

HLBands_EURUSD.gifクリックで拡大

総トレード数    35
勝ちトレード数(率)    16 (45.71%)
純損益    228829.31
プロフィットファクター    1.58
期待損益    6537.98
最大ドローダウン    193329.21 (28.40%)
1トレード当たりの最大利益    88869.12
1トレード当たりの最大損失    -49202.09
最大連続勝ちトレード数(利益)    3 (125285.48)
最大連続負けトレード数(損失)    4 (-49797.42)
最大連続利益(勝ちトレード数)    125285.48 (3)
最大連続損失(負けトレード数)    -94146.01 (2)

EUR/USDは強い上昇トレンドのなかにあるのでうまくいったのかもしれませんね。
次回からはEUR/USDについても検証を行なっていこうと思います。

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posted by けろり at 01:24| Comment(0) | TrackBack(0) | チャネル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする